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過酷な環境下で防食性に優れたステンレスフレークを多く含んだ塗料の実証実験中【サステナブルなモノづくりへの取り組み】
 
2023.02.16

日本街路灯製造では防食性・耐候性に優れステンレスフレークを多く含んだサビ止め「ステンシェル®塗料」を使った街路灯の販売に向けた実証実験を2020年より長期にわたり行っています。
 
実験は異なる2つの厳しい環境地域で行っています。1つ目は屋外暴露試験場として国際的に評価の高いフロリダと同じ緯度に位置する宮古島です。亜熱帯海洋性気候で高温多湿、降水量や紫外線量も非常に多く、夏場には台風が頻繁に発生するなど、特に過酷な気候となっています。

2つ目の地域は、北海道寿都町です。日本海に面した積雪寒冷地で凍結融解や塩害など、気象の影響を大きく受けます。また、冬は季節風、春から夏にかけて局地的な強風を受ける地域でもあります。
 
街路灯は地域や環境などさまざまな要因で劣化しますが、中でも発生すると劣化進行を助長する最大の原因がサビによる腐食です。サビは景観が損なわれるだけでなく、街路灯の構造自体を劣化させ寿命を縮めると考えています。
 
本実験では、過酷な環境下でサビ止め塗装の実験を行い、腐食の発生・進行を抑制を効果を検証しています。
この実験を通して、長寿命化や街路灯の塗り替えなどのメンテナンス費用を削減し、「ライフサイクルコスト(LCC)*」に優れたサステナブルな製品を提供することで、より安全で快適な街づくりに貢献します。



実証実験概要

 

ステンシェル(R)塗料とは?

ステンシェル®塗料(ステンレスフレーク含有塗料)は、、耐腐食性に優れたサビ止め塗料です。酸、アルカリ、塩分など腐食成分に強い防錆力を持つ微細なステンレスフレークを含んだ樹脂膜を塗布することで、傷や腐食因子を遮断し、サビの発生を押さえ、長期にわたり素材を守ります。

引用:東洋アルミニウム株式会社 ステンシェル®(SUSフレーク含有塗料)

 

 

ステンレスシェルのメリット・デメリット

 

【メリット】
  • ・塗膜のチッピング(欠け落ち)による劣化やサビに強く、見た目の美しさや耐久性を長く保つことができる
  • ・過酷な状況(沿岸地域や温泉地)であってもサビが発生しにくい

 

【デメリット】
  • ・塗装費用が高価
  • ・3度塗りのため塗装に時間がかかる




実施場所

 

①沖縄県宮古島市

環境 ・屋外暴露試験場として国際的に評価の高い南フロリダと同じ緯度に位置している
・亜熱帯気候で高温多湿、降水量や紫外線量も非常に多い
・塩分濃度の高い海塩粒子の飛来量が多く、塩害劣化が促進されやすい
・夏場には台風が頻繁に発生するなど、特に過酷な気候
開始日 2020年12月25日

 

②北海道寿都町

環境 ・北海道南西部の函館と小樽を結ぶ海岸線のほぼ中央に位置している
・日本海に面した積雪寒冷地で凍結融解や塩害など、気象の影響を大きく受ける地域
・全国でも有数の強風が吹く町。
春から夏にかけて極地的な強風「だし風」が吹き、冬は季節風の影響で風が強い
・風の影響で海塩粒子が飛散しやすく、塩害劣化が促進されやすい
開始日 2021年4月9日

 
* ライフサイクルコスト(LCC)とは、製造費、建設費、メンテナンス費、光熱費、撤去費までのトータルコストです



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